代表質問に立つ! 平成16年 第2回定例議会

マニフェスト(選挙公約)の実現と渋谷の未来に向けて

 6月9日、平成16年第2回定例会初日、トップバッターで自民党議員団の代表質問を行いました。昨年の統一地方選挙から1年以上が経過し、私がマニフェスト(公約)として掲げた数多くの政策(渋谷新時代リポート’03年4月参照)が実現しました。しかし、今なお継続中のものや、さらに充実・発展させるべきもの、手つかず課題もあります。さらには新たに問題が提起されたものや、21世紀の渋谷に横たわる諸課題に対し、桑原区長、足立教育長に大きく5点について質問しました。区長・教育長からは思った以上の答弁を引き出すことが出来、大変満足しています。詳しい質疑のやりとりは、7月11日発行の「渋谷区議会だより」(新聞折り込み)等をご覧いただくこととし、取り急ぎダイジェストという形でリポートします。

納税者の視点で区民に向け訴える
納税者の視点で区民に向け訴える
質問ダイジェスト
三位一体改革について
伊藤たけし
国の「骨太の方針2004」では2年間で3兆円の税源移譲が予定されるが、予定されている方法では渋谷区をはじめ都心区で住民税の減収が見込まれる。改革の理念には共感するが、財政的に恵まれた自治体を犠牲にするものであれば見過ごすことは出来ない。対応策は?
区長
税源移譲は住民税が予定され、個人住民税の所得割が一律10%にフラット化される。渋谷区ではこれによって年間20億〜30億円の減収が見込まれる。都もこの方向を支持しており、大変厳しい戦いになるが区議会のご協力を得、全力で事に当たりたい。
まちづくりについて
伊藤たけし
(1)原宿神宮前まちづくり協議会が初めて住民主導で地域環境を守るための「神宮前5・6丁目地区計画案」をまとめました。評価と実現に向けてのスケジュールを伺う。
区長
この地区計画案は協働型まちづくりの基本であり、十分尊重すべき。住民の意見を聞きつつ、都市計画決定を行い、区議会に建築条例として提案したい。
伊藤たけし (2)美竹公園にマイケル・ジョーダンからバスケットボールコートが寄贈された。同じエリアの宮下公園もスポーツ公園化し、公園本来の機能を取り戻すべき。宮下公園の上部をフットサルコートに、渋谷川ふたかけ部をバイク駐車場として整備すべきだと考えるが。
区長
フットサルコートは、可能性、位置、管理方法を具体的に検討する。また、バイク駐車場についても具体化を検討したい。
伊藤たけし (3)渋谷駅周辺の繁華街に風俗店の出店を防ぐため、児童福祉法に基づく児童遊園を設置してはどうか。
区長
百軒店地域への設置検討をはじめ、青少年の健全育成に配慮した地域環境の向上に努めていく。
美竹公園のジョーダン・メモリアルコート
宮下公園下部(バイク駐車場提案)
宮下公園上部(フットサルコート提案)
美竹公園のジョーダン・メモリアルコート
宮下公園下部
(バイク駐車場提案)
宮下公園上部
(フットサルコート提案)
福祉について
伊藤たけし
(1)特養ホームの入所基準が点数制になり公平で分かり易くなったことを評価。今後はスピード重視という観点で区内・区外施設同時申し込みが出来るよう、選択肢を広げては。
区長
今後の推移を見ながら選択肢拡大の方向で検討したい。
伊藤たけし
(2)障害者支援費制度と介護保険制度との統合の話がある。サービスの質も量も違う障害者福祉が介護保険制度にはたしてなじむのか。
区長
介護保険被保険者の範囲拡大、障害者福祉との統合は区民の負担を伴うため、慎重な議論が必要。今後、国の動向に注意したい。
子育てについて
伊藤たけし
渋谷区の合計特殊出生率が全国最低を記録した。渋谷区の子育て支援策は充実しており、区内で子育てをしている保護者の満足度は高いと思われるが、出生率の向上に連動しない。このギャップをどう分析されているのか。また出生率向上の有効な対策は。
区長
渋谷区では女性の3人に1人は単身世帯であることが大きな理由。子育て支援策は全国でもトップレベルにあり、本年10月には児童虐待の早期発見・早期対策を図る「子ども家庭支援センター」を設置する。子育て支援策の拡充が結果的に出生率の向上につながるものと考える。
教育について
伊藤たけし
(1)今年度から始まった「学校選択制」で、魅力ある特色づくりを行った学校(広尾中・松濤中)が生徒を呼び込んだものと考える。教育委員会は初年度の結果をどのように分析し、来年度につなげるか。
教育長
学校選択制の要因として、中学校は特色ある学校づくりが、小学校は教育内容や学校の様子、通学上の利便性が大きな理由と考える。現在、新一年生の保護者全員を対象にアンケートを実施している。集計結果を分析し、来年度の参考にする。
伊藤たけし
(2)教育委員会は英語教育重点校の松濤中学校とブリティッシュスクールとの連携強化をするとしているが、具体的な方法について伺う。また、ブリティッシュスクールを松濤中の敷地内に招致することが両校にとって、より良い選択ではないか。
教育長
現在両校は、クラブ活動の合同練習や教員の英語研修会などの交流を行っているが、今後はブリティッシュスクールから松濤中学校への教師派遣などを推進したい。同校の松濤中学校への招致も含め、方法を探っていきたい。
伊藤たけし
(3)荒川区と品川区は昨年から学力テストの結果を公表しているが、学校間の序列化などリスクは小さい。基礎学力の向上と公立学校復権の有効な手段だと考えるが、導入の考えは。
教育長
学力テストの公表による影響を充分見極める必要がある。児童生徒の学力向上・信頼される学校づくりの施策として検討していく。
本町子育て支援センター
英語教育重点校・松濤中学校
本町子育て支援センター
英語教育重点校・松濤中学校
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